POP SEA CREWは、大野ゆうき氏が最も楽しみ自分のために・自分が釣りたい魚を・自分が釣りたいように釣ることのできるモノ作りを基本として開発がスタートしました。そうしたモノ作りの考え方だとしても、多くのアングラーの共感を得ることができています。大野ゆうき氏が監修したBANQ82Sは、自身で立ち上げたSEA SCAPEのシーバスルアーブランド『POP SEA CREW(ポップシークルー)』発の第一弾ルアーです。今回は、多くのアングラーが見えていないラインを見て感じとることができるトッププロが作り出したバンク82Sをご紹介します。
多数メーカーでのルアー監修実績が物語る視点に注目
POP SEA CREW(ポップシークルー)は、大野ゆうき氏が代表を務めるSEA SCAPEが展開するルアーブランドです。そして、そのルアーブランドからリリースされた最初のルアーがBANQ82Sです。
大野ゆうき氏はダイワ、バレーヒル、マングローブスタジオ、アイマ、メガバス等などで数々のルアーをプロデュースしてきたシーバス業界を代表するプロアングラーです。リリースされるルアー達は、人気があり確かな釣獲力でアングラーを魅了してきました。
POP SEA CREW(ポップシークルー)は自身のブランドであり、大いに発揮されるであろう気づきや視点からのルアー開発と製品に注目です。
バンク82Sのスペック
バンク82Sのスペックは以下の通りで、ルアーの分類はシンキングペンシルになります。
製品名 | 全長(㎜) | 重量(g) | 潜行深度(㎝) | フック(#) | 価格(税別) |
BANQ82S | 82㎜ | 14g | 10~60㎝ | #6 | 1800円 |
形状はシンキングペンシルでありながらショートリップを搭載しています。大野氏が今までプロデュースしたルアーにはショートリップ搭載モデルが多くあり、ガルバ、グラバーハイ、マリブなどで培ったノウハウを凝縮したルアーといえるかもしれません。
バンク82Sのカラーラインナップ
大野ゆうき氏の代名詞とも言えるカラー「ハッピーレモン」や「コーラルピンク」を筆頭に使い勝手もよく実績の高い人気カラーがそろっています。
バンク82Sは場所、時期、状況により対応できるカラーがラインナップされています。
ナイトゲームでの使用比率が高いルアーになってるので、目立ちやすいカラーの割合を高めに設定。ナイトゲームでも常夜灯下や澄み潮時など派手めのカラーが強すぎてしまう場合もあり、デイゲームでの速巻き、スローな釣りにも対応できるようナチュラル系のカラーも抜かりなくラインナップしてあります。
バンク82Sの特徴
シンキングペンシルのアクションを有しながらショートリップを搭載することでその汎用性をより一層高めたリップ付きシンキングペンシル「BANQ 82S」の特徴を見ていきましょう。
①ショートリップ搭載でレンジ・アクションを強力キープ!
風が強くボイル地点を通そうとその先に着水させても風を受けてすぐにラインが引っ張られ水面を滑ってしまう。水を掴む余裕もなければアクションする余裕もなく下流方向へ流されてしまうのを防ぎ、攻略できるのがリップ付き搭載モデルのメリットであり特徴です。
ショートリップ搭載の「BANQ 82S」は風が無くても普通に使えて、風があっても着水から水を掴み、しっかりレンジとアクションをキープしバイトチャンスを最大限獲得してくれます。
②シンペンとミノーアクションをリトリーブスピードで使い分け!
BANQ 82Sは運河や港湾部、河川、干潟といったフィールドで活躍します。
82mmの14gと重すぎず軽すぎない設定で、スローリトリーブにおいてフルキャストした先から近距離、足元までアクションとスイム姿勢をキープし港湾のような流れの比較的緩い場所から流れの速い河川でも使えるような設定となっています。
基本のスピード域の中でもレンジキープしながら引いてくるスピードを使った場合のコンセプトレンジは表層~50cmに設定されており、リトリーブスピードを極端に上げるとハイピッチなミノーよりのウォブリングアクションに変化します。
魚はいるがバイブでは引ききれない表層を引きたい時や、水面直下を速めのスピードで引いてきたい時に、状況に応じてリトリーブスピードを使い分けることが可能となっています。
③重心移動ウエイトシステムが抜群の飛距離と素早い動き出しを実現!
BANQ 82Sは、重心移動システムで飛距離を稼ぎながら飛んだその先ですぐに水を掴み素早いアクションの動き出しとレンジをキープする。カップを設けたリップが着水直後の巻き始めから水を掴み、さらにマグネット式重心移動システムを使うことで正位置にウエイトが戻るため素早いアクションの動き出しを実現している。
着水直後にウエイトを戻す動作は必要なく、感覚的には着水直後にはすでに正位置にウエイトが戻っているくらいの速さで巻き始めからタイムラグなく水をしっかり捉えます。
バンク82Sの使い方
バンク82Sの使い方は、難しいものではありません。しっかりとキャストを行い、ルアーアクションが出るスピードでリトリーブします。このベストなスピード域を維持し、バンク82Sのきれいなスイム姿勢を保ちましょう。動きの出ないデットスロー域にいくと、ルアーが尻下がりで立ってしまいますので注意して下さい。
基本はスローリトリーブでOK
基本はスローリトリーブ推奨でスローなスラロームアクションを発生させて使用します。ある程度速い川の流れの中でも流す釣りでスローピッチなスラロームアクションをキープして引いてくることができます。
ロッドワークに対するレスポンスもよく、多面ボディによるフラッシング効果も期待できます。そこでデイゲームであれば、リトリーブスピードを上げたハイピッチなミノーよりのウォブリングアクション変化の他にトゥイッチなども有効な使い方になるでしょう。
サーフェス系のレンジ一枚下を攻略
バンク82Sは、シーバスルアーの激戦区である水面直下〜30cmのレンジを攻略できるサーフェス系ミノーやシンキングペンシルよりも1~2枚ほど下までレンジが入ります。リトリーブスピードを落としたりロッドポジション次第ではもう少し潜らせて引いてくることも可能です。
バンク82Sは、今まで使用していたルアーでは対応できなかった絶妙なレンジを攻略できます。ルアーローテーションの一角に入れて使うことで、口を使わせられなかったシーバスにコンタクトできるような使い方ができます。
横風や流れの変化へ対応させる
バンク82Sはリップ付きシンキングペンシルですので、着水後はゆっくりと沈んでいきます。搭載されたショートリップのおかげで水かみよく、横風でラインが流されたりしてもルアーが浮くことなくアクションの破綻がありません。水流の変化もわかりやすく、幅広い状況下で使うことができます。
安定した飛距離と水かみのよさを活かし、タフコンディション下で他のルアーでは通せない場面で使うこともできます。
バンク82Sのインプレッション
実際にバンク82Sを使用して体感したインプレは、よく飛んで他にはない絶妙なレンジとスピード域の広さがあるということです。スイム姿勢も水平姿勢で綺麗にアクションしてくれます。釣り方の幅が広がるパフォーマンスに優れたポイントを知ってみましょう。
バンク82Sの飛距離
バンク82Sはよく飛びます。移動重心システムの搭載された飛距離はとても魅力的です。
といっても同氏監修のルアー、ガルバと比べると飛びません。コンスタントに安定した飛距離と飛行姿勢はよく、多少のタフコンディション下では強いと感じました。バンク82Sの重心移動はとても気持ちよく、ミスキャストもなくキャストフィール抜群です。
正直もう少し飛距離が出たらとも思いましたが、質の高いアクションとのバランスも考えると十分であると感じました。重心移動構造はシンプルなため、立ち上がりが早く、ウエイトが戻らないことによるアクションエラーも起こることはありませんでした。
運河や港湾部、河川、干潟の最強ルアーになるポテンシャルです。特にオープンエリアのシャロー帯で、ミノーでは底を取ってしまいそうな場面にも強いルアーなので効果的に使えます。
リトリーブスピードでアクション変化
バンク82Sは、アクションは控えめな感じでゆったりとしたスラロームです。激戦区のスレたフィールドにもマッチしているアクションです。
このシンキングペンシルはスローな使い方だけでなく早巻きにも対応しています。早巻きするとショートリップがあるおかげで、ミノーよりの細かいピッチのアクションを発生します。
早巻きはバイブレーションでスレたあとのフォローとして、デイゲームに使えると思います。
おかっぱりとウェーディングで使用した時もレンジは、大体40〜50センチまでのところを引いてこれました。デイでもナイトでもスピード域の広さとアクション変化があり、アングラーの引き出しを増やしてくれます。
ローテーションに必ず入れたいルアー
バンク82Sの登場に伴い、気づいている方も多いのではないでしょうか。「前からある大野ゆうき氏の監修ルアーと被るのではないか」という点です。実際のローテーションを監修ルアーでしてみると、ガルバ87S→バンク82S→マリブ78→グラバーHi68Sといったレンジ毎の布陣がそろいます。そして、どれも被ってしまうレンジが存在します。
ですが、それぞれの得意なアクションの質とスピードの違いがあります。ガルバ87Sでショートバイトをもらって、バンク82Sで深いバイトを得ることができました。これは、レンジの違いが5cm〜10cmの差であってもスピード、レンジ、アクションの質で釣果にひもずく考えであれば必要なルアーであると思います。
今までしていたローテーションの一角に、絶妙なレンジとアクションの変化、広いスピード域のバンク82Sはローテーションへ必ず入れたいルアーです。
大野イズムを感じる釣れるルアー
シーバス業界を代表するプロアングラー大野ゆうき氏監修のバンク82Sをご紹介させていただきました。リリースされるルアー達は、人気があり確かな釣獲力でアングラーを魅了しています。ポップシークルーのルアー開発と製品にこれからも注目です。よく飛んでスイム姿勢も抜群のバンク82Sを使って、今まで獲れなかったシーバス攻略を楽しんでしてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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