一誠の村上晴彦さんプロデュース「アメミノー」。各モデルにSF(スローフローティング)とSS(スローシンキング)の設定があり、ショートリップのSR・ロングリップのMRがラインナップ。さらに「海太郎 アメミノー55SR/SF・SS」がラインナップされ、抜かりない攻略が可能となっています。アジ・メバルをターゲットの主体に、カマスやソイ・カサゴなどの幅広い魚種にも対応できるアメミノーシリーズのご紹介です。
一誠 海太郎のアメミノーとは
一誠は、ルアーデザイナーにダイワハートランドロッドやHLCリールの開発に反映している岸釣りのカリスマと言われる村上晴彦氏を据え、2013年に設立したメーカーです。今やアメリカのトーナメントでも使われるようになった常吉リグやネコリグを考案し、世界に広めたアングラーでもあります。
そんな村上氏がアジ・メバルを主なターゲットにした小型ミノーを開発。アメミノーは基本性能のレベルが高く、誘いと喰わせのテクニカルなライトゲームが展開できるルアーとなっています。
アメミノーのスペックとラインナップ
アメミノーシリーズは、現在(2025年1月)時点で全6機種のラインナップとなっております。画像でリップ形状やウェイト配置を参考にしながら、それぞれのスペックをみていきましょう。
アメミノー48SR-SF
水面直下〜約50cmをデッドスローからミドルスピードでタダ引きし、水面を意識したターゲットを狙います。こちらは重心移動モデルで最大潜行深度は50cmほどです。
モデル | 全長 | 自重 | 仕様 | フック | スプリットリング | 価格(税別) |
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海太郎 アメミノー 48SR-SF | 48mm | 2.3g | スローフローティング | #16 | #1 | ¥1,200 |
アメミノー48SR-SS
スローフローティングモデルよりも飛距離を伸ばしサーチエリアを広げることができます。また、カウントダウンで深いレンジを探ることが可能で、魚の居場所を探るファーストアプローチに最適です。こちらも重心移動モデルで沈めて任意のレンジを探れます。
モデル | 全長 | 自重 | 仕様 | フック | スプリットリング | 価格(税別) |
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海太郎 アメミノー 48SR-SS | 48mm | 2.7g | スローシンキング | #16 | #1 | ¥1,200 |
アメミノー 48MR-SF
唯一の重心固定ウェイトモデルとなっています。素早い動き出しと安定姿勢で、フィールドを選ばないベーシックマイクロミノーとなっています。最大潜行深度は100cmほどです。
モデル | 全長 | 自重 | 仕様 | フック | スプリットリング | 価格(税別) |
---|---|---|---|---|---|---|
海太郎 アメミノー 48MR-SF | 48mm | 2.3g | スローフローティング | #16 | #1 | ¥1,200 |
アメミノー 48MR-SS
リップ形状と重心移動ウェイトで、広範囲、深いレンジを狙うことが可能です。
モデル | 全長 | 自重 | 仕様 | フック | スプリットリング | 価格(税別) |
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海太郎 アメミノー 48MR-SS | 48mm | 2.7g | スローシンキング | #16 | #1 | ¥1,200 |
アメミノー 55SR-SF
水面直下~約50cmをデッドスローから ミドルスピードでタダ引きし、 水面を意識したターゲットを狙います。重心移動のウェイトがSSに比べて小さくなっています。わずかな遊びが、ふらつきアクションをみせます。
モデル | 全長 | 自重 | 仕様 | フック | スプリットリング | 価格(税別) |
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海太郎 アメミノー 55SR-SF | 55mm | 3.8g | スローフローティング | #14 | #1 | ¥1300 |
アメミノー 55SR-SS
さらに飛距離を伸ばしサーチエリアを広げることができます。 また、カウントダウンで深いレンジを探ることが可能で、 魚の居場所を探るファーストアプローチに最適です。
モデル | 全長 | 自重 | 仕様 | フック | スプリットリング | 価格(税別) |
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海太郎 アメミノー 55SR-SS | 55mm | 3.9g | スローシンキング | #14 | #1 | ¥1300 |
アメミノーのこだわりカラーチャート
アメミノーは全14色のカラーラインナップ。クリア系、半クリア系、マット系、ソリッド系を軸にそこにグローを配色するなど、状況に合わせて喰わせられるカラーが充実しています。他のルアーよりも選択肢があり、光量や水色に合わせた使い分けでターゲットを誘うことができます。
アメミノーの使い方
村上氏が妥協せずトライ&エラーを行って微調整したうえで完成したミノーです。それぞれに得意とする部分があり、潮や風など状況変化が起こりやすい海のライトゲームで大活躍してくれるミノーとなっています。ここでは、モデル毎の使い方をみていきましょう。
表層攻略に特化したモデル「48SR-SF」の使い方
SRのスローリトリーブでは、ほぼノーアクションのI字系として使用でき、リトリーブスピードを速めることで、ウォブンロールアクションへと変化する可変アクションを見せてくれます。誘いと食わせをアングラーの意思で行えるテクニカルなモデルとなっています。
SFは静止状態で海面に浮く浮力設定としており、巻き速度を調節して使い分けて誘うのが基本の使い方です。スローなただ巻きから巻き速度を早めにして誘うことで可変アクションでの誘い方もできます。
また、リトリーブして潜行させたあとに止めるとスローに浮いてくる設定なので、この浮いていく合間もターゲットを誘うことができます。
海面に浮かべたまま流れに乗せてターゲットの頭上へ送り込むなどのドリフトもでき、まさに表層攻略に特化した仕様となっています。
遠投&風の中での表層攻略モデル「48SR-SS」の使い方
SSはゆっくり沈んでくれる浮力設定なので、風があるなかで表層をゆっくり引きたいときにやりやす口なります。SFとSSの2種があれば少々厳しい状況でも表層チェックがきっちり行えます。
基本的なアクションはSFと同じですが、こちらはゆっくり沈むシンキングタイプです。SFよりも飛距離が出せることで広範囲をサーチしやすいという利点があります。
また、沈む特性を活かして少し深いレンジまで探ることができ、リトリーブして泳がせてからのフォールアクションで誘えることだ。これはSFとは真逆の誘い方でリフト&フォールやストップ&ゴーが有効的な使い方といえます。
セミロングリップが強アピール「48MR-SF」の使い方
48SRの2種よりも深いレンジを探ることができて、アピール力が高いハイピッチタイトウォブリングアクションがMRの特徴です。アジ、メバルに限らず、ライトゲーム全般でミノーを使うことを考えると48MRのほうが汎用性が高いといえます。
ハイピッチタイトウォブリングアクションは広範囲にミノーの存在をアピールする力もさることながら、ターゲットに反射的に口を使わせる力も持っています。
このモデルの最大潜行深度は1mほど。MRの名にふさわしく、広いレンジを泳がせることができ、アクションによるアピール力、そしてSFの特徴を活かして、潜らせて止めて浮かせて誘うという使い方が有効です。
ハイアピールとフォールアクションが効く「48MR-SS」の使い方
MRSFと同形状、同アクションでゆっくり沈む設定です。MRSSは遠投力が増すので、より広範囲をサーチでき、沈む特性でより深いレンジを探ることができます。ハイピッチタイトウォブリングアクションのあと、止めてフォールアクションで誘えるので汎用性も高まります。
MRは、ミディアム~ファストリトリーブを得意とし、水面下1m程度を攻略しやすいモデル。巻き心地のいいタイトなウォブリングアクションでターゲットを魅了します。
風がある中でも遠投することができ、広範囲にミノーの存在をアピールすることができる。強いアクションからのスローフォールが有効的です。
より強く・遠くへアピールできる「55SR-SF/SS」の使い方
『アメミノー48SR/MR』よりも遠くへ投げることができるので広範囲をサーチ可能。水押しと長さ7㎜大きくややファットなボディでターゲットに強くアピールできます。
これまで攻めきれなかった場所を釣ることができる、釣り逃していたメバルを釣るチャンスが増えるというわけです。遠投が必要なときや48SRよりも強いアピール力で周囲に存在を伝えたいときに活躍します。
使い方は『アメミノー48SR』と同様で、SFはリーリングで潜行させたあとにステイさせると絶妙な食わせの間を作り出しながらゆっくり浮上してアピールし、表層から少し深いレンジまでを網羅できるSSはリーリングで潜行させてステイさせるとじわりとしたフォールでターゲットに食わせる使い方が有効です。
アメミノーを実際に使ってみたインプレ
アメミノーは、リトリーブスピードに応じた可変する泳ぎとキレのあるアクションでスレた魚も口を使ってしまうミノーです。インプレで体感した基本性能やアクションの質のよさは、釣れる引き出しとコスパ以上の満足感をアングラーに与えてくれます。それぞれの特性にあった釣り方で、たくさんの魚種を狙えるルアーです。
アメミノー各モデルの飛距離
私が使用しているPE0.3号を巻いたライトゲームタックルでキャストして簡易計測してみた飛距離は…
- 48SR-SF→22m程度
- 48SR-SS→25m程度
- 48MR-SF→20m程度
- 48MR-SS→23m程度
- 55SR-SF→26m程度
- 55SR-SS→26m程度
アメミノーは2g台とそこまで重たくありませんが、重心移動によるキャスト時の初速の出しやすさや飛行姿勢の安定性があります。固定重心の同じくらいの重さのミノーよりも失速しにくく、投げやすさは悪くないといえます。
漁港内など、小場所狙いのライトゲームであれば、特に飛距離に不満を感じることは無いでしょう。そもそも比重が軽いというのもありますが、重心移動システムを搭載した同クラスのミノーと比較すると、遠投性能ではやや劣ります。
遠投が必要な時は、高比重・重心移動システム採用のSSや55㎜モデルを使用するのがおすすめになります。
基本操作がよく誰でも楽しめる
通常、I字系アクションは抵抗感なくプラッキング初心者にとって難しいものです。アメミノーは小さなリップがあることにより他のI字系アクションルアーよりも水噛みを感じることができます。よって操作性に大きく寄与して扱いやすさを生み出しています。
また、ロッドアクションを与えて使うことも可能で、SRモデルはショートリップが独特な軌道を発生させます。MRモデルは少し長い為、ダート幅はやや狭めで「ピタッ」と動きが止まり、緩急がつけやすくメリハリあるアクションが可能です。
少しラインスラッグを出し気味にして軽めのアクションを与えるのがおすすめです。SRの左右に流れるような柔軟な誘い、MRのメリハリのあるアクションをを使い分けることができます。
全モデル共通で、「巻いてよし・動かしてよし・流してよし」質の高い基本操作でそれぞれの特性に沿ったアプローチができるルアーといえます。
センシティブなターゲットへのアプローチも◎
アメミノーのアクションとしては、デッドスローで巻くと漂うようなアクション~超細かくボディが揺れるアクションを使うことができます。巻き速度を上げていくと、速めのピッチでユラユラとボディを動かし、ナチュラルなウォブンロールでスイミングするのが大きな特徴です。
この漂うアクションやゆらめくアクションは、警戒心を与えにくく、スレた場所やマイクロベイトパターンにも強いのが特徴です。よって、警戒心の強い大型メバルなどにも有効なマイクロミノーであるといえます。
状況変化に対応しセレクトできる最強に楽しいミノー
今回は一誠の海太郎アメミノーシリーズのインプレッションをしました。それぞれの特性を活かすことで状況変化に応じて使い分けができ、バイトチャンスをより多く掴むことができます。
SRモデル
- 重心移動搭載で軽量ながらそこそこの飛距離を確保
- デッドスローではI字系、微妙にユラユラ揺れるアクション
- 巻き速度を少し上げると、やや速めのピッチで柔らかなウォブンロールに変化
- ロッドアクションを与えると、独特な軌道を発生させ滑らかに左右へスライドする
- ただ巻き・可変リトリーブやトゥイッチ・ドリフトなどに対応
SRは巻き速度の変化やロッド操作の入れ方で自在に操作できるミノーになっています。波動はナチュラルですが、レスポンスよく反応してくれるので、使っていて楽しいルアーです。
MRモデル
- スローフローティングモデルは固定重心。スローシンキングモデルは重心移動
- 一般的なシャロー用ミノーよりも一枚下のレンジを攻略できる
- 程よい波動の強さでしっかり泳ぎ、操作感は分かりやすい
- アクションにはメリハリがあり、アピール力と食わせ能力の高さがある
- ただ巻き・トゥイッチ・ドリフトなど、色んな使い方に対応
ライトゲームにおいてスタンダードに使えるミノーという印象があり、抵抗感や操作性のよさから初心者の方にもおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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